芥川龍之介 小説 独自解釈「じゅりあの・吉助」

引用:青空文庫 芥川龍之介「じゅりあの・吉助」

 芥川龍之介先生の書いた小説「じゅりあの・吉助(きちすけ)」について考えてみたいと思います。「じゅりあの」と言いますのは、イタリア語圏の男性の名前「Juliano」から来ていると思います。吉助が生まれたのは肥前国(ひぜんのくに)彼杵郡(そのきごおり)浦上村(うらかみむら)で、現在の長崎県長崎市になります。浦上には隠れキリシタンが存在し、密かに信仰を守ってきました。

 早くに父母と別れた吉助は子どもの頃から、乙名三郎治(おとなさぶろうじ)と言う者の下男(げなん)になっていました。無知でのろまな彼は、仲間たちから馬鹿にされて家畜同様の扱いを受けていました。そんな彼が18、9の頃、三郎治(さぶろうじ)の一人娘・兼(かね)に恋をしました。

 しかし、下男の彼を兼(かね)が相手にするはずはなく、仲間たちからは笑いものにされました。叶わぬ恋に耐えられなくなった吉助は、密かに三郎治(さぶろうじ)の家を飛び出して、3年の間消息がわかりませんでした。その後彼は、乞食のような姿で帰ってきて、再び三郎治(さぶろうじ)の家で働く事になりました。それ以降は、どんなに軽蔑されても気にしないで働きました。

 1,2年の間は何事もなく過ぎたのですが、ある時、吉助が朝夕と一度ずつ額に十字を隠して祈祷を捧げているところを仲間が見つけました。吉助はすぐに代官所へ引き渡されました。彼は素直にキリスト教徒であることを白状しました。彼は奉行とのやりとりの中で、こう話しています。

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 自分が信じているのは「べれんの国の、おん若君(わかぎみ)、えす・きりすと様、並びに、隣国のご息女(そくじょ)、さんた・まりや様」である。えす・きりすと様は、さんた・まりや姫を恋するあまり病気になって死んでしまった。それによって、同じように恋に悩み苦しむ者を救うのである。

 彼が考えるキリスト教は、一般的なキリスト教の教義とは随分と違うようです。その教えを誰から聞いたのかと奉行に聞かれますが「海辺で出会った西洋人から聞いた、その人は海の中に消えていった」と答えました。最終的に彼は、磔(はりつけ)にされて処刑されました。

 吉助は、三郎治(さぶろうじ)の一人娘・兼(かね)に対する恋心でずいぶんと悩んだのでしょう。そして放浪した3年の間にキリスト教に出会いました。宣教師が本当に、吉助が信じているような事を言ったのかどうかはわかりませんが、彼にとって救いだったことには違いありません。

 考えてみますと物事の捉え方は、10人いれば10通りあるわけで、みんな同じように考えているとは限りません。信仰においても同じ事が言えるでしょう。同じ宗教を信じていたとしても、神様に対する考えかたは人によって変わってくると思います。皆さんはどう思いますか?

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