「海辺の少女」は、私が最初に書いた長編小説でした。
それまでは短編を中心に書いていましたが、ある時、長編にも挑戦してみようと思い立ったのです。
現在「小説家になろう」に投稿されている作品は、主に異世界転生ものが主流ですが、古い人間である私にとってはなかなか馴染めないものでした。
それで、比較的王道である恋愛ものを書こうと思いました。
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恋愛ものは学校が舞台のものが多く、私も学校を舞台にと考えましたが、昔と今では学校の様式も様変わりして、更には何十年も前の記憶を遡っても思い出せない事が多く、学校を舞台にするのは諦めました。
この小説で登場するラブレターにしても、現代の人たちは果たしてラブレターなど書くのだろうかと疑問に思いましたが、ラブレターを書かない事には話が始まらないので、違和感を感じながらも書き始めました。
私が甘酸っぱい青春を送っていた頃は、携帯電話などなく、インターネットなどもありませんでした。
今はメールやライン、ツイッターなどで簡単にやりとりが出来ますが、昔は電話か手紙しかありませんでした。
電話となると、家の誰が出るかわかりませんから、とてつもない緊張感があります。
好きな人の自宅に電話する時も、当時はダイヤル式電話でしたから、気の弱い私などは、回転盤が回り切らないうちに何度もやめたりしたものでした。
と言うわけで、「海辺の少女」の時代背景としては、バブル景気の前後辺りでしょうか。
慎吾を誘惑する女上司の服装や乗っている車なども、その頃の流行を想像していただければ面白いかも知れません。
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