東野圭吾先生原作の“加賀恭一郎シリーズ”でドラマ化された「新参者」シリーズが、2018年公開の映画第2弾「祈りの幕が下りる時」で完結するそうです。
主人公の刑事・加賀恭一郎に扮する阿部寛さんはとても好きな役者さんです。
そんな阿部寛さんの四柱推命はこちら
俳優・阿部寛さん
その加賀刑事がスペシャルドラマ「赤い指」で、従弟の松宮脩平(溝端淳平)に父親との関係を説明する場面があります。
恭一郎の父・加賀隆正(山崎努)は元刑事で、余命幾ばくもない状態でした。
しかし、恭一郎は一度も入院中の父親を見舞おうとせず、病院の外から見守るだけでした。
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そんな恭一郎を脩平は理解できないでいました。
いよいよ父が亡くなったと聞かされ、恭一郎はやっと病室を訪れました。
どうして会おうとしなかったのかと問う脩平に、恭一郎はその理由を語ります。
恭一郎の父は家庭を顧みず、仕事ばかりで家にも帰らない生活でした。
そんな父に我慢できずに離れていった母。
母を苦しめた父を幼いころから許すことができず、同じ刑事になってからも溝は埋まりませんでした。
そして母は東北でひっそりと孤独に死んでいきました。
「どんなに息子に会いたかっただろうか、どんなに無念だったか、それを思うと自分も死ぬときは孤独に死ぬ義務がある。だから死ぬまで会いに来ないでくれ」
これが父と息子の約束でした。
その約束を守るために、死ぬまで会うことはしなかったのです。
母を苦しめた父を許せなかった恭一郎でしたが、孤独に死のうとする父の生き方を尊重したのです。
それがたとえ理解できなくても、その人の生き方を尊重すると。
この場面が強烈に心に残りました。
「尊重するということ」
たとえその行動が理解できなくても、「そういう生き方もあるよね」と尊重すること。
自分と考え方が違う人に対し、批判や非難する言葉をよく聞きます。
宗教間の争いは「自分が正しい」と言って、相手を受け入れないことから起きます。
遠藤周作の原作をハリウッドで映画化した「沈黙 -サイレンス-」では、キリスト教を布教にきた神父と隠れキリシタンの受難が描かれました。
日本国にしてみれば西洋の宗教・キリスト教を押しつけられていると感じ、神父にしてみればキリスト教信仰を許さないことが理解できない……。
現在も宗教戦争は続いています。
お互いの考え方を尊重できればどれほど良いでしょうか?
何をする時でも、相手を尊重することを心がけたいと常に思っています。
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