奈津紀は最初、彼氏との相性を見て欲しいと言っていた。
2人の相性は良く、彼女が彼を助けて、彼が助けられる関係で、二人ともその関係を負担に思っていない心地良い関係でおまけに彼はかなりモテる人だという。
愛情をたくさん持っている彼は他にも何人か女性がいるらしい。それぞれの女性に100%ずつ愛情を与えることができる。だから他の女性も自分が1番愛されていると思ってしまう。
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彼女は他にも女性がいることを知っていて、自分のところにしばらくいたかと思うと、次は違う女性のところに行くらしい。そしてまた何ヶ月かして自分のところへ必ず戻るという。
魂の結びつきがとても強くて、別れたくても別れられないとも言っていた。
どうしても「魂」=「前世からのつながり」と考えてしまう。
もしかして2人の前世も恋人同士で、何かの事情で一緒になれなかったのではないか。
そして現世で再び出会い、今度こそはと思ったのかもしれない。
まぁ、2人には前世の記憶がないと思うが、前世で叶えられなかった願望は次の世で叶えようとするらしいから。その記憶が感受性の強い女性の方に多少残っていても不思議ではない気はする。
一方彼のほうは、愛情をたくさん持っていると言うことだが、前世で彼女だけに向けられていた愛情が現世では複数の女性に向いてしまっている。しばらく他の女性のところに行くけど、
必ず彼女の所へ戻ると言うのはどういうことだろう。彼女しか持ち得ない不思議な魅力があるのだろうか。それとも愛情の種類が違うのか。
男女が愛し合う愛情。親と子の愛情。友達同士の友情。
なんだかこの2人は母親と息子の関係に似ている。
彼女はシングルマザーで、大事に大事に一人息子を育ててきた。母親の期待を裏切ることなく成長した息子はやがて年頃となり、彼女もでき、あまり家に帰って来なくなる。
立派に育てあげた一人息子を他の女にとられたような寂しい気持ちになりながらも、時々は家に帰ってきて一緒に食事をしたり出かけたりするのが一番幸せ。もちろん息子も、女手一つで大事に育ててきてくれた母親への感謝と愛情は決して消えることはない。
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