【仲間田由紀恵(なかまだゆきえ)のミッドナイトジャポネーズ】
こんばんは、仲間田由紀恵です。夜の一時(ひととき)、私と一緒に素敵な時間を過ごしていただければ嬉しいなと思います。
梅雨の夜長(よなが)、皆さんはいかがお過ごしですか? 雨が降ると、心もどんよりしちゃいますよね。そんな時は、ミッドナイトジャポネーズを聴きながら、一日の嫌な事をリセットしちゃいましょう。
今日も、皆さんからのお葉書を紹介したいと思います。この方は、広島県にお住いの、ペンネーム「ぶさかわにゃん子ちゃん」です。
「仲間田さん、こんばんは!」
「はい、こんばんは」
「私は高校二年生の女の子です」
「あら、高校二年生? じゃあ十七歳かしら? いいわね、十七歳。十六でもなく、十八でもない。十七歳。高一でもなく、高三でもなく、高校二年生。ザ・青春ですよね。羨ましいわ」
「実は今、好きな人がいます」
「えっ、そうなの? あら、まあ! いいわね、初恋かしら?」
「彼は、同い年の高校二年生ですが、隣りのクラスで、同じ陸上部に所属しています」
「ふむふむ、陸上部。短距離かしら、それとも長距離?」
「この前、親友の初デートに付き添いで行った時、彼もまた付き添いで来ていました」
「なるほどなるほど、ダブルデートってわけね。えっ、違うか? ダブルデートではないよね。ごめんごめん、私の勘違いでした」
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「みんな陸上部だから話しやすかった事もありますが、彼は友人のために一生懸命盛り上げようとしていました。カラオケでは歌もうまかったです」
「へー、カラオケ行ったんだ? 何歌ったのかしらね? 月光かしら?」
「それまではそんなに話した事はなかったのですが、今回いろいろな話が出来て、将来の夢は警察官になる事だとか教えてくれました」
「あら、警察官? 良いわね、公務員。やっぱり公務員が安定してて良いわよね」
「ちなみに私の将来の夢は、看護師になる事です」
「看護師、看護師も給料良いから、良いんじゃない? この組み合わせ」
「すごく前向きな人で、何事も一生懸命に取り組んでいるところが格好良いと思いました」
「前向き、前向きって大事よね。男はさ、くよくよ悩んでないでスパッと決断してくれるほうが男らしいって言うか、ついていきやすいもんね」
「それで、告白しようかどうか悩んでいます。どうしたら良いですか?」
「えー、ぶさかわにゃん子ちゃんの悩みは、彼に告白すべきかどうかという事です。告白ですか。そうね、悩むよね。断られたら傷ついちゃうもんね。私だったら、その親友に頼んで、親友の彼からさりげなく聞いてもらうかな。あなたの事をどう思っているかを。その反応を聞いて、脈がありそうなら告白するかも。もし他に好きな子がいるんだったら、もう諦めましょうか。スパッと。そして、新しい恋を見つけましょう。男は三十五億いるんですから。頑張ってね~」
そんなぶさかわにゃん子ちゃんのリクエスト曲、映画「ゴースト ニューヨークの幻」の主題歌「アンチェインド・メロディ」を聴きながらお別れしたいと思います。それではまた、来週のこの時間にお会いしましょう。仲間田由紀恵でした。
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